■ボトムの脇は割る?片倒し?
■転載不可



パンツやスカートの脇。縫い代が1cmとか1.5cmとか、
縫い代は割るものもあれば一緒に縫い代始末して片倒し、
という仕様もあります。
なんとなくニットの時はこうだな、とか、こういうアイテムだとこういう仕様が多いな、とか
縫っていると自然に見えてくる部分もあるのですが、
どうしてそうなるのか、ということについて少しまとめてみます。

<割る>

● 主に布帛に使う仕様。
● 見た目重視のおしゃれ着に多い仕様。
(高級服は、どんなに薄手でもきちんと割る仕様です)
● 縫い代は基本的に1.5cm。
(コストを下げるためや、ブラウスなどで軽いイメージに仕上げるために
1cmになっていることもあります)
● 厚みが分散され、段差がないので美しい。
● 縫い代端にロック始末をしてから、中縫いし、縫い代を割る。

<片倒す>

● 主にニット、もしくはジーンズなどに使う仕様
● カジュアルで丈夫な仕様
(工程が少なくコストダウンにもつながります)
● 縫い代は基本的に1cm(パターン上で)
(縫い代を切り落として0.7cmにすることもあります)
● 縫い代が段差になりますが、そこにステッチをかけて縫い代を押さえ、
さらに丈夫に仕上がります。(ニットはステッチを入れないことも多い)
● 中縫いしてから2枚合わせて縫い代を始末し、表からステッチ。

このような、それぞれの特徴があります。
脇の縫い代に関しては、カジュアル化、そうでないかという括りですが
ニットはベルトがリブつけで、布帛だと折り込むのはどうしてなのか、など
主にニットと布帛に分けて、ほかにも仕様が違うところはたくさんあります。
それぞれ理由もあるのですが、布帛とニットでは
同じ道を歩んできているわけではないので、布帛とニットを比べた上でなく
それぞれ決まってきたこともあるのではないかと推測できます。