■防水透湿素材 配色と型入れの話
■転載不可



トレッキングパーカは、単色で作る場合は仕様書に用尺の記載がありますが
配色で作るとこれがなかなかいい感じになります。
色の組み合わせを考えるのも楽しいです。
そこで用尺・・・ですが、snappy life さんではこの生地、すべて1mカットで販売されています。
140cm程の幅がありますので、ジュニア、メンズサイズとも、2枚(配色なら1枚ずつ)あると
1着お作りいただけるようになっています。
とはいえ、一番小さいジュニアの140と、一番大きいメンズのLサイズでは、裁断・型入れの
事情が異なってきます。

それを詳しく説明します。

まず「型入れ」とは、生地に型紙を置いて、すべて無駄なく裁断できるように配置することです。
「型入れ」は技術です。
アパレルでは、うまく型入れして無駄なく裁断することで、コストを下げることができるので
かなり真面目に取り組む仕事です。
でも「技術」なので、人によって結果が違います。
沢山の人が参考にするソーイング本などでは、記載の用尺にかなり余裕を持たせてあるのですが
これは、誰がやっても生地が足りなくならないよう裁断できるように、というところからだと思います。
これだけあれば、普通に型紙を置けばキチンと裁断できますよという長さ。
生地が余れば余るほど、型入れの技術がある、という事になります。
(余ったら余ったでまた悩みどころでもあるのですが・・・)

まずこの生地は、差し込み(型紙の上下を無視して配置する)や、横取りが可能です。
型紙の上下を逆にしても、型紙を生地に対して横地の目方向に置いても
問題ないと判断しています。
それを踏まえ、ジュニア、およびメンズのSとMサイズはサンプル写真のような配色が可能ですが
Lサイズのみ、フードまちを身頃と同じ色にし、さらに横地の目で裁断すること、
フードを差し込みで裁断することで、ぎりぎり足りるという計算になりました。

出来上がりのイラストでお伝えすると・・・



そして裁断イメージ図、描きました!(図、長っ)
メンズLはやはり大きくて、1mにおさまるのですがギリギリです。
(クリックで拡大します)



参考になれば幸いです。
ただしこれも、「私」が型紙を配置した結果なので、やり方次第では
まちを横で取らなくても、フードを逆さまにしなくてもうまく並べられるかもしれませんし、
1つの例だとお考えください。
また、型紙を置いては裁断、置いては裁断していたら足りなくなった!
なんてことにならないように、かならず、すべての型紙を配置し
足りることを確認してから裁断するようにしてください。
一般的なお家で、生地を広げることはなかなか大変ではありますが・・・